漫画の神様の星(手塚治虫さん)

手塚治虫さん(漫画家)

44 59 5 寅卯 調舒星 天堂星
鳳閣星 調舒星 調舒星
天南星 牽牛星 天印星

※天剋地冲

言わずと知れた日本漫画界の神様の宿命を見てみましょう。

44番「丁未」は一度決心したことはどこまでも貫くたくましさを持っている。目的に向かう時はすばらしい力を発揮する。静かな強運と呼ばれる底力をもつ。伸びる力がありながら人の上に出過ぎることはしない。最後に笑う人。粘り強い努力。とあり、手塚さんの忍耐力と底力の強さを言い表しているようです。

59番「壬戌」はきちんとした勉強をしなくても、見聞きしたものはすべて吸収して覚える能力がある。多芸多才のロマンチスト。勘が良く、人の心を見抜く力もある。どんな世界でも頭角を現す強さがある。目的に向かっている時は若々しく全精力を傾ける。とあります。こちらも手塚治虫の才能の通りだと感じます。

火性=表現力が目立ちます。調舒星×3は異常で強烈なものを感じます。そして陰陽の鳳閣星がひとつ。
ほぼ表現です。表には出ていないですが、確固たる「自我」も強く秘めています。
火性の調舒星は「漂っている孤独。悲しみ、怒り、孤独といった感情に最も敏感な心を有する」とあります。
孤独でいながら仲間を求めたり、愛と憎しみなど相反する感情が同居し、ともに増殖する。
矛盾した2つの因子の核爆発により新しい何かを生み出す。それが芸術を生んだり、無限の可能性を含んだエネルギーになります。破壊と津波という2つを所有します。1つの工程が終わると必ず1度は闇の中を通過する・・・。

手塚治虫の世界観がよく出ている文言ですね。手塚治虫のマンガには「2面性のあるものが多い」理由もこの星ゆえでしょう。常に心の中は敏感で、内部葛藤が起こって破裂しそうな状態にあり、その感情をマンガに全身全霊こめて闘ってきたんだと思います。昇華できるものがすぐに見つかった人生といえば、幸運でしょう。
ちなみに、この宿命で昇華できるものがないと、本当にノイローゼで行き場のないような人生になってしまいます。葛藤あるところに、芸術あり。だと思いますから、マンガが手塚にとって神様という存在だったのでしょう。

調舒星が3つあると「鬼仏同宮」と呼ばれ一人の人間の中に鬼と仏が存在する意味を持ちます。ここでもやはり2面性を感じますね。

火性の鳳閣星は、次の時代へ変化するための中心的な存在。周りを動かす力になる。火付け役。自分が発した言葉は修正が効かなくなる。影響力の非常に強い人物。です。まさに、漫画界の火付け役でしたね。

大事な場所にある牽牛星は、自己犠牲的美意識、美しい世界への逃避。他人と自分を比べてしまう苦しみをもつ。自信を持つことが難しい意味もありますから、どれだけやっても、自分に満足できない苦しみがあったでしょう。その不安感が、原動力となり、多大な作品を生み出したのだと思います。

調舒星×調舒星の組み合わせは、感受性、繊細さ、表現力が倍加します。現実への執着より、自分の気持ちが向かえる世界をもつかどうかが鍵です。哲学、芸術や宗教といった世界で才能を発揮できます。
調舒星×鳳閣星の組み合わせで、おおらかさとやさしさといった柔和な人柄が表に出ます。社交性もあります。
この鳳閣星がなかったら、いつもピリピリしてヒステリックな感じの人柄をイメージさせますが、鳳閣星の働きと、天印星のおかげでやわらかな印象になるのでしょう。手塚治虫は笑顔のイメージが多いですよね。
調舒星×牽牛星の組み合わせ。こちらは表現と闘争心の組み合わせですから、自分の新しい世界をつくる才能があります。

「40年間負けん気でもってたみたいなもんです。
逆に言うと、劣等感や怯えがあったから、続いたともいえるんですね。」
この劣等感という言葉にピンとくるものがありました。
火性の牽牛星は、「人と自分を比べてしまう」ところがあります。

手塚さんというと・・・
石ノ森章太郎の「ジュン」に嫉妬して「あれは漫画じゃない」と言ったり、
大友克洋の絵を見て「これくらい、僕にも描ける」と言ったり、
巨人の星に嫉妬して「一体、これのどこが面白いのか教えてくださいっ!」と発言したり等、
かなり周りの作品が気になるようです。これは、どうしても自分と人を比べてしまう性と、
負けたくない闘争心と、その根底にある劣等感から来ていたのでしょう。

そして宿命干合も持ちます。変身すると

32 11 5 辰巳 司禄星 天南星
禄存星 司禄星 司禄星
天印星 石門星 天庫星

※生年中殺 天剋地冲

引力本能むきだしの別人に変わります。表現力だけで終わらず、人を魅了し続ける愛情奉仕もプラスされます。これが、手塚さんの奥深さにつながるのでしょう。

エネルギーは無心の赤ちゃん天印星と、人生の相談役の天堂星、そして、批判力のある若々しいエネルギッシュな天南星です。この批判力が、手塚漫画のエッセンスになっているように感じます。

天剋地冲も宿命に持ち、想像力に長け、不思議な魅力で人々を魅了する引力があります。こちらも、お人好しな部分と、攻撃的な部分の2面性があります。漫画にも出ています。エネルギッシュに消化していく人生になります。

彼がどのくらい過酷だったかというと、「睡眠は三日間で三時間。こんなつらい仕事を四十年続けるなんて、馬鹿じゃないとできないですよ。」という言葉の通り、すさまじい忙しさでした

。男性の「調舒星」と「鳳閣星」は出力、表現のエネルギーで、子供運にも該当します。このエネルギーが非常に強いのです。手塚自身にも子供はいますが、自分の作品も子供といっていいでしょう。ブラックジャックや、アトム、ジャングル大帝など、彼らは手塚の子供です。

女性のアーティストで、子供運の強い宿命ながら、子供を産まず、音楽や芸術に昇華する人がいますが、手塚は自分の子供プラス作品という、一生を出力に捧げたといっていい人生でした。

しかし、晩年は胃癌を煩います。誰も胃癌であることを伝えていなかったにも関わらず、手塚が病院で描いていた遺作の一つ「ネオ・ファウスト」では主要な人物が胃癌にかかり、医者や周りは気遣って胃癌であることを伝えないが本人は胃癌であることを知っていて死亡するという内容が描かれています。

この不思議なストーリーからは、手塚治虫の勘の鋭さと、人間の本質を見抜く力を感じます。 100歳まで描き続けたいと言っていた手塚は、病院のベッドでも医者や妻の制止を振り切り漫画の連載を続けていました。「頼むから仕事をさせてくれ」が手塚の最後の言葉であったといいます。